よく分かる低血圧

二次性低血圧

二次性低血圧とは、病気によって血圧が低下してしまうものことを言い、特徴としては原因がはっきりとしているということです。

さまざまな病気から低血圧になることがあり、「症候性低血圧」とも言われています。

急激に血圧が下がる状態を「急性二次性低血圧」または「急性症候性低血圧」と呼び、反対に、常に血圧が下がっている状態を「慢性二次性低血圧」または「慢性症候性低血圧」と呼ばれるものとに、分けることができます。

低血圧を伴う可能性が高いものとして、心臓病・胃腸疾患・内分泌の異常や、先天的奇形などがあり、原因となる病気を優先して治すことで、血圧は元に戻ります。

原因疾患を特定する

原因となる病気を調べるために、はじめにスクリーニング検査を行い、貧血症・糖尿病・感染症・除脈性不整脈・薬物中毒などの区別を行います。

その後さらに、心疾患・内分泌疾患・神経疾患について、24時間自由行動下血圧・ホルター心電図・内分泌の機能検査・自律神経機能検査などのさまざまな検査を行います。

白血病・がん・肝硬変・肺結核などの慢性伝染病・心臓病・循環器の病気・貧血・呼吸器の病気・胃腸疾患による栄養不良・甲状腺機能の低下などいろいろな病気、循環器系の薬剤などの副作用によって、二次性低血圧になることがあります。

急性二次性低血圧(急性症候性低血圧)

急性二次性低血圧とは、ケガによる大量の出血・下痢・全身の3分の1以上のやけど・脱水症状など、血液の循環量が減少した場合や、敗血症ショック、心筋梗塞などの心臓から拍出される血液量が減少したときなどに起こることがあります。

また、急性腎不全などの自律神経に障害を起こす場合や、褐色細胞腫の術後などに内分泌量の急激な低下によって引き起こされるものもあります。

ほかに、強い精神的ショック、暑いところで長時間立っていた場合、空腹などは、自律神経失調を起こす可能性があるものや、亜鉛酸製剤・向精神薬・降圧剤などの薬剤によって、急激な血圧の低下を起こすこともあります。

慢性二次性低血圧(慢性症候性低血圧)

慢性二次性低血圧とは、過剰利尿などによる血液の循環量が減少した場合、慢性肺疾患による肺性心など、心臓から拍出される血液量が減少によってなることがあります。

また、糖尿病性腎病などの自律神経の障害により起こす場合や、アジソン病など内分泌の異常を起こす場合、静脈瘤など、心臓に血液を戻す機能の低下した場合などがあります。

特に、持病の治療のために体力が消耗している・寝たきり・低運動などの場合には、身体の機能が低下するので、慢性の低血圧になりやすくなります。

治療のための薬剤によって低血圧になることもあり、亜鉛酸製剤・降圧剤・向精神薬・抗パーキンソン薬などの使用の際には、血圧にも注意が必要となります。

透析時低血圧

人工透析を必要とする人の場合、透析をする前から血圧の低い「慢性二次性低血圧」と、透析中に起こる処置を必要とされる「急性二次性低血圧」とに分けられます。

もっとも多いのは、血液透析中に急な血圧の低下が見られる場合で「透析時低血圧」と言い、死亡要因にもなることがあります。


血液透析による除水や、透析による血漿浸透圧が低下したことに伴い、循環血液量が減少するために起こり脳貧血の状態から、意識を失うこともあります。

また、透析中の低血圧は回復に時間がかかり、症状の重い合併症を引き起こす可能性もあります。

事前に予防する

さまざまな原因によって低血圧は起こりますので、それぞれ透析を受ける側と施行する側との、事前の予防が不可欠となります。

透析を受ける人は、体重や水分・栄養などの自己管理に気をつけ、除水量の調整・透析の回数・透析時間の延長など透析方法の工夫が必要とされます。

なかには、長い期間透析をしていることによる、自律神経の機能異常や、血管運動神経の障害により、透析や普段の生活に支障をきたすこともあります。


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