よく分かる低血圧

低血圧の治療

低血圧は、生活習慣から改善することで出来ますが、日常生活に影響を及ぼす程に症状が重い場合には、専門の医師による薬物療法を受けて下さい。

また、治療期間は人によって異なり、一ヶ月程度から数年間とさまざまです。

長年、低血圧で悩んでいた場合などには、それ自体がストレスとなって生活改善に意欲を持てなくなったり、稀に昇圧剤が効きにくいこともあります。

薬物療法の目的

薬物療法は、あくまでも症状が軽減することによって、身体を動かしやすくし、生活習慣の改善を積極的に出来る状態にすることが目的ですので、低血圧になりやすい体質を変えるためには、薬物療法を行うと同時に生活習慣などによる体質の改善も必要となります。

内科や神経内科などによる薬物療法で効果がない場合には、心療内科やカウンセリングなどよる心身医学的な治療を受けることで、効果が現れることもあります。

昇圧剤以外の薬物療法

昇圧剤の投薬による血圧を上げる治療よりも、本態性低血圧の場合には、自律神経系や心気症などの症状の改善を優先とした治療が行われ、自律神経調整薬・精神安定剤などの薬がよく用いられます。


漢方薬

漢方薬によって、体力の低下や身体の冷えなどの症状を改善することができます。

十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)・婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)・帰脾錠(きひじょう)などが体力を強化し、参茸補血丸(さんじょうほけつがん)、海馬補腎丸(かいまほじんがん)、など、冷えの症状を改善してくれます。

また、動悸・息切れなどの症状には、朝鮮人参を主とした麦味顆粒(ばくさんかりゅう)・救精(きゅうせい)など効果があります。


薬物療法

薬物療法では、体内を循環する血液の量を増加・血管の収縮をさせる作用のある薬によって血圧を上昇させる治療が行われます。

本態性低血圧や起立性低血圧の治療には、経口投与の方法がとられていますが、急性低血圧の場合のみ、速やかな救命処置を行うために即効性が必要とされ、注射剤が使用されます。



薬には、副作用・飲み合わせなどの注意が必要となりますので、自己判断はせずに必ず医師・薬剤師の指示に従って、薬物療法を行ってください。

昇圧剤

昇圧剤とは、血管の緊張を高めることで血管を収縮させる「末梢抵抗の増加作用」と、心臓からの血液量を増やすことによる「強心剤作用」のどちらかの作用、または両方の作用によって血圧を上げる薬のことを言います。



起立性低血圧の場合には、血管を収縮させる作用があるものを投与することで、立ち上がった時の立ち眩みなどを予防するのに用いられることもあります。


昇圧剤の副作用

昇圧剤の副作用として、中枢神経への刺激による不眠・興奮状態になる可能性もあるので、夜間の使用を避けた処方がされます。

また、食欲不振・嘔吐などの消化器の症状や、過量投与によって極端な昇圧・頻脈・不整脈などを起こすことがあります。

起立性調製障害の子供の場合には、昇圧剤が強く効き過ぎたり、胃腸障害などの副作用を起こしやすいので、投薬量を少量から始めるなどの注意が必要となります。


副腎ホルモン剤

通常は低血圧の治療ではなく、アジソン病など他の病気の治療に用いられる薬ですが、身体の循環血漿液を増加させる作用があり、心臓からの血液量が増ことによって血圧の低下を防ぐため、ごく稀に重度の低血圧の治療に用いられることがあります。



ただし、副作用によって低血症・うっ血性心不全などを起こしやすくなります。


抗パーキンソン薬

シャイ・ドレーガー症候群などの重度の場合には、昇圧剤ではなく抗パーキンソン薬を少量ずつ増やしていく治療が行われることがあります。


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